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執筆者の写真太郎 小原

患者に害をなすなかれ

更新日:2023年9月16日

私は「どんな病気を持つ人も」治しきる力、治りきる力があると信じています。 


病気の起こる仕組みも、わかりきるところまでわかる努力をしています。 


私にも煩悩・欲望があります。自分と葛藤し、医者の倫理を大切にしています。


★ 患者に害をなすなかれ ★ 


ヒポクラテスの言葉です。ギリシャ人です。医師の大先輩です。 


医者のやりがいをこわすもの、それは患者の苦しみです。 


戦後の日本では、一県に一医学部が作られました。 


医者は大学の教員となりました。給与の補塡が必要となりました。 


アルバイト先に、療養病院は「楽な夜勤病院」となりました。 


研修医の給与を、大学が節約することができました。 


これに対抗したのが、徳洲会病院でした。


大学に頼らず、自前で医師の研修を行う。そして、一人前の医師の技量が育成されました。 

 

わたしは両方を経験しました。富山大学脳外科で、そして八尾徳洲会病院で。 


そして給与のために療養病院でも働きました。


そして、老人のファーミングをみました。人が飼育される牧場の風景とは。 


訪れる家族もなく、医師の必要もない。病室のドアからのぞき込む人は恐怖を見る。 


胃瘻栄養の敗北。開始する自由はある。しかし結果の憂鬱。 


使われない精神・肉体は衰えていきます。 


関節は固まり、目の筋肉も動かず、声も出せなくなる人たち。


アウシュビッツの収容所の写真で見た、棒きれのような体。 


カラカラと動く栄養ボトルの台車。 

看護師は、腹につけられた栄養の穴にボトルのチューブを差し込む。 


これは日本の医療の敗北です。このような療養病院が、日本の病院の3割を占めます。 


医療費が高い理由を私は知っています。これは国民の不良債権です。 


以上は私の私見です。20年間医者をやってきた私がヒポクラテスに向けて、書き残します。  


私はそのような病院から、おさらばしました。


2020年、44歳で思い切って、介護・医療の連携の世界へ。 


47歳の今、在宅ケアに奮闘しています。 


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